<<活性酸素を撃つ!>>
タマネギは、日常食のスーパー・スター
 仏教本山の山門に、必ず、「葷(くん)酒不許入」(葷・酒入るを許さず)とある。「葷(くん)」はネギ類を指し、仏門に嫌われた強精食だった。昔はネギ、ニラを指したが、今はタマネギが最も恐れられる。
 豊富なビタミン、ミネラルに加え、「糖質・ビタミンBl・硫化アリル」が三位一体となってスタミナをつけ、性エネルギーに点火する。

 男の朝立ち不全は老化を意味する。スタミナを支配する副腎皮質ホルモンが足りない状態。タマネギがあれば、一週間で朝立ちが回復する。タマネギ半分を刻み、卵黄二つに醤油とトウガラシ少々を加えてかき混ぜ、熱い飯にかけて食う。硫化アリルがたちまち勃起装置を刺激、ビンビンになる。この作用が修行僧に嫌われる。

 甘みの糖質は果糖、ブドウ糖、ショ糖そのもので、ビタミンBlと硫化アリルが、いきなり、そのエネルギー転化に導く。疲労がひどい時の、速やかなスタミナ復活、頭脳労働の思考カアップにもタマネギが効く。

 血液を浄化し、血管をクリーニング

 アミノ酸は、なんと、20種類が全部あって、偏食によるアンバランスを、きめ細かく是正する。
 それだけではない。タマネギは徹底して血液を浄化し、成人病を寄せつけない。ついでに血管を洗う。汚れてネバった血をサラサラにして血栓を防ぎ、動脈をパイプ・クリーニングする。当然、心臓が楽々と働ける。
 高脂血を下げ、糖尿病を治す。尿酸値を下げて痛風を治す。肝臓の解毒力を増強する作用が、これらをいっそう確かにする。
 当然、血の病気であるアレルギー体質を改善し、抗ヒスタミン作用が、アトビー、ぜんそく、花粉症をおさえる。結果として、成人病全般を撃退する。
 これだけの難病に、正面から立ち向かう野菜は他にない。成人病患者は、手を変え、品を変えてタマネギを食べよう。いくら食べても害がない。
活性酸素を消す、トップ・ランク野菜

 すべての慢性病は「活性酸素」がかかわっている。老化現象も同じで、細胞膜を老化させるのは「活性酸素」である。フラボノイド、ケルセチン、グルコキニン、グルタチオン、セレンなど、「活性酸素」を無毒化する各種の「抗酸化物質」を豊富に含むことが判明して、タマネギは健康食のトップ・ランクに踊り出た。老化を防ぎ、成人病を寄せつけない。「抗ガン拮抗剤」としても、研究界から熱い視線を浴びている。

 漢方・栄養学者は、単なる香辛野菜で大した栄養価値がないと教えるが、そうではない。タマネギは、単なる野菜の域を超えた、健康食のスーパー・スターだ。
 人体は逆風の連続で、いろんな障害がおこる。「ホメオスタシス機能」というのがあって、ホルモン群の作用で自然に調整する。これを狂わすのが「活性酸素」で、老化・衰退・病弱をもたらす。タマネギには「活性酸素」を消去する多様なSOD物質があって「ホメオスタシス」を補う。

 高脂血、糖尿病、痛風の薬用食

 コレステロールと中性脂肪の過剰は血をネバらせ高脂血をもたらす。すべての成人病の入り口である。タマネギは、血中の総脂質を正常に下げて血をサラサラにし、高脂血を治す。いっぼうで、善玉・コレステロールを増やす。幸い、脂肪が多い肉料理に合う。

 糖尿.の血糖値を下げるのはグルコキニンという物質の働き。高い血糖値だけに作用するから、たくさん食ベても副作用がない。糖尿の合併症にはクスリがないとされるが、あきらめなくてよい。タマネギがある。手を変え、品を変えてのタマネギの常食で、初期も重症も乗り切れる。 
 血が浄化されることで、痛風の尿酸値も下がる。 尿酸は細胞の中心にある核酸の代謝物質で、老廃物である。古い細胞がどんどん作り替えられ、核酸が壊されて尿酸に変わる。健康だとこれを腎臓で排出するが、痛風患者はその機能が故障した状態。だから痛風は、じつは腎臓の病気だ。激痛が問題ではなく、やがて、心臓障害、脳障害、腎臓障害がおこる。タマネギの常食で、とにかく尿酸値が下がり、激痛が止まる。

 フラボノイドが血管に弾力を与える
 特有の淡い黄色はケルセチンというフラボノイド色素で、血管に弾力を与えて若返えらせ、高い血圧を下げる。動脈硬化が原因の心臓病すべてが根本から改善される。塩分を排出する独特の作用も、これを手伝う。これだけでも、タマネギは並みの野菜とは違う、別格である。

 老人痴呆の9割は脳の毛細血管の破れが原因で、じつは脳卒中である。病院外来の36%が高血圧患者で、断然トップだ。塩好きで、脳卒中でバタバタ倒れる日本人には、タマネギがもっと必要だ。 
活性酸素から肝臓を守る
 肝臓は毒素の分解に「活性酸素」を用いるが、自らが傷つくのを防ぐためにクルタチオンというSOD酵素を備えている。この物質は同時に、肝臓に運はれた毒素を分解する役割も果たしている。タマネギはクリレタチオンを多量に含有していて「活性酸素」から肝臓を守り、肝機能を高める。酒を飲む前に食べると悪酔いしないのはそのためだ。目の疲れがとれるのも肝機能向上の結果である。

不老・若返りミネラル−セレン
 抗ガン・ミネラルである「セレン」が多い点でも異彩を放つ。抗ガン・不老・若返り作用で、いま最も注目されている。活性酸素を無毒化するSOD酵素・クルタチオンの成分になる、非常に重要なミネラルで、「不老・若返りミネラル」の異名がある。ガンを抑える作用はビタミンEと同じで、単独で働いて活性酸素の発生そのものを抑え、しかも酸化で冒された老廃物質を取り除く。セレニの血液濃度が高いほどガンになりにくいこともはっきりしている。水銀やカドミウムなどの有害金属に直接結合して毒性を消す、特異な働きもする。

 独特の香りの硫化アリルが体を温め、精神を安定させて安眠を誘う。神経が高ぶってイライラするときは体の芯に「冷え」があって、ネギ類が足りない危険信号だ。タマネギの常食が体熱を導かせ、冷えを治める。
気持ちがおだやかになり、憂鬱(ゆううつ)が逃げる。虚弱体質もタマネギを食べよう。穏やかに胃腸を刺激して消化液の分泌を増やす。硫化アリルがビタミンB1の吸収をよくし、ブドウ糖の燃焼効率を飛躍的に高めて、パワーをつける。

 タマネギは強い。強靭な植物特性が、そのまま、活性酸素に対する対抗力を照明する。わずかな面積で大きく結球し、連作をいとわない。害虫や疫病を寄せつけないから農薬と無縁だ。極寒・日照りに強く、確実に収穫できる。天与の食物だ。

前のページ

次のページ