<<活性酸素を撃つ!>>
黒胡麻は、10種類もの抗酸化物質で、活性酸素を撃つ
 人体で、最も「活性酸素」に冒されやすいのは、どこか? それは血管の細胞膜である。細胞の外壁を構成する脂質が酸化されて破れ、内部にある細胞核まで侵される。紺胞が壊(こわ)れて形と張りを失い、老化する。コトが混んで細胞の中枢である染色体と遺伝子まで侵されて傷が付くと、増殖司令が狂い、ガン細胞が生まれる。だから、老化もガンも、血の道に沿って広がる。
 こうした活性酸素の破壊作用を防ぐのが「抗酸化物質」で、人体は自らこれを作っている。たとえは、SOD酵素やナイアシン(ビタミン)などである。それだけでは足りないので、食物に含まれる「抗酸化物質」を活用する。

 ところが、体力が弱り、老年になると「抗酸化物質」の自力生産が衰える。その分、食物からいっそう多く摂取することが必要になる。黒ゴマは、10種類もの抗酸化物質を含む、驚くべき健康食であり、スーパー・フードである。

 穀物や野菜の種子の生命は、たいてい5年ほどで、数年もするとほとんど発芽しなくなる。ところがゴマは例外で、30年たっても80%以上が発芽する。強力で豊富な「抗酸化物質」が濃縮されていて、酸素やウイルスの攻撃を寄せつけず、新鮮さを保ち続けるからである。

 黒い色素は、濃いアントシアニン
 種皮の黒い色素は、ブルーベリーなどと同じアントシアニンで、抗酸化作用、炎症・潰瘍を防ぐ作用、免疫力増強の作用が非常に強い。しかも、その色素は真っ黒なまでに濃い。
 黒ゴマの黒い色素は、そのまま髪を黒くする。白髪は毛髪のメラニン色素が抜けたものだが、アントシアニンはメラニン色素の形成を促進する。ゴマに多いビタミンE、ナイアシン、亜鉛も育毛を促進する。
ゴマに特有で強力な、ゴマリグナン
 ゴマには、独特の抗酸化物質がある。しかも、非常に強力である。@セサミンAセサモールBセサモリンCセサモリノールDセサミノールEピノレジノール、の6種類で、総称してゴマリグナンと呼ばれる。
 セサミンは、ゴマのすべての滋養成分のうちで、活性酸素に対抗する力が最も強力で、体内の活性酸素をキャッチして、そのまま体外へ送り出す。最近は、セサミノールの創健作作用がことに注目されている。ゴマ油が、くり返し使っても酸化しにくいのは、ビタミンEに加え、ゴマリグナンの強い酸化防止作用によるものだ。

 基本の抗酸化物質−ビタミンE
 ビタミンEと言えば、まずゴマだ。黒、白、金のゴマのうち、黒ゴマに最も濃い。別名「若返りビタミン」と言われるのは、ビタミンの中で最も抗酸化作用に優れ、細胞の老化を防いで若く保つからである。細胞には決まった寿命があるが、ビタミンEはこれを延ばす。Eは、人体における最も基礎的な「抗酸化物質」だから、不足すると細胞膜の脂質が酸化されて「過酸化脂質」に変わり、動脈硬化がおこる。これがタンパク質と結合して、血管、心臓、肝臓などに蓄積する。細胞膜が活性酸素で冒されるのが、細胞が「ガン化」する最初のステップである。これらを第一線で防抗ガン作用、視力の強化で知られるビタミンAも多い。コンドロイチンの合成に必要なビタミンで、それが影響する皮膚、毛髪、消化器、呼吸器を健全に保つのに欠かせないビタミンである。 
 重要な抗酸化ミネラル−セレン
 黒ゴマは「セレン」が濃い点でも、非常に価値が高い。「セレン」は、抗ガン・不老・若返り作用で、いま最も注目されているミネラルだ。活性酸素を無毒化する酵素・グルタチオンの成分になる非常に重要なミネラルで、「不老・若返りミネラル」の異名がある。無機質でありながら単独でも働く点で非常に重要で、活性酸素の発生そのものを抑え、しかも酸化で冒された老廃物質を取り除く作用がある。セレンの血液濃度が高いほどガンになりにくいこともはっきりしている。ガンを抑える作用はビタミンEと同じで、両方が合わさると相乗効果がいっそう高くなる。その点でも、黒ゴマの制ガン作用は際立つ。
 水銀やカドミウムなどの有害金属に直接結合して毒性を消す、特異な働きもある。高い血圧を下げるプロスタグランデン・ホルモンの原料でもある。

 SOD酵素の必須原料−亜鉛
 もう一つの抗酸化ミネラル・亜鉛も濃い。これも、黒ゴマの特大の滋養価値である。亜鉛を濃く含有する日常食品は少ないからである。
 亜鉛は、遺伝子、酵素、インシュリンの原料であり、タンパク質の形成にも必要な、重要なミネラルである。単に調整の役割でなく、基礎的な生理活動全般に不可欠であるため、不足すると病気になりやすく、病気が治りにくいなど、極めて影響が大きい。遺伝子やタンパク合成に必要であることから、精子の製造、細胞の再生、新陳代謝に絶対不可欠で、精力の増強、ケガや病気の回復にどうしても必要である。
 酵素の原料であることも非常に重要で、免疫、SOD酵素など、生理活動全般に関係している。余分になると排出されてしまうので、毎日食べることが必要で、たくさん食べても害力がない。多量に食べると精子が増え、前立腺など、生殖器官の働きが俄然、活発になることでも知られる。

 亜鉛は、食品の精製・加工でほとんどが失われるので、現代の食生活で最も不足しているミネラルとされる。極端に不足すると、てきめんに免疫カが弱まって病弱になり、爪に白い斑点が現れ、味覚がにぶる。精子の数が薄まって生殖力が落ち、こどもができにくい。

 アミノ酸のアンバランスを是正する
 ゴマはアミノ酸の宝庫である。人に必要なアミノ酸は20種類ある。人はそのうち11種類を自分で製造できるが、残りの9種類は合成できず、食物から摂取しなければならない。必須アミノ酸である。ゴマには18種類のアミノ酸が存在し、しかも、必須アミノ酸9種類がすべてある。

 特に価値が高いのはメチオニン、リグナン、トリプトファンである。メチオニンとリグナンは肝機能や解毒機能を高めて腫瘍を防ぎ、脂肪代謝を促進して肥満を防ぐ。ことにメチオニンは、余ったときはコリンに変わって肝臓の脂肪蓄積を防ぐ。酒を飲む前に練りゴマ、スプン1杯を食べると、悪酔い、二日酔いしないのは、速やかな強肝作用によるものだ。トリプトファンは精神力を高めてストレスに強くし、胃潰瘍、十二指腸潰瘍を防ぐ。

 アミノ酸はタンパク合成の原料であり、酵素やホルモンの原料でもある。脂肪や糖質は体内で貯蔵されるが、アミノ酸やタンパクは必要量以外は分解されて排出される。だから毎日、持続的な摂取が必要だ。その点でも、ゴマは安心をもたらす。

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